最悪だ。あの日何で5限目サボって教室行かなかったんだろ…(自業自得だけど…)

あの時眠らずに、教室に戻って寝ればよかったー!!!(結局寝るんかい!!)




キーンコーン
4限目が終わり教室は一気にざわつき始めた。
今日珍しく友達のが休んだ。
朝っぱらからあいつが勝手に設定した、ゴット○ァザーの着メロで起こされた。あんな時間にこの着メロで起こされる身にもなってほしい。しかも、内容が『へ。熱〜休め ^^/』だ。何だこの変てこメール。絶対記号間違ってるし。休めじゃ、なくて休むだろう…バカだと思ってたけどここまでバカとは…。バカでも風邪引くんだな。ちょっとだけの将来が心配になった。

朝の出来事を思い出しながら、自分の席でボーっとしていたらクラスのマドンナ笹川さんから『ちゃん。もしよかったら一緒に食べない?』と声をかけられたが断ってしまった。別に笹川さんの事嫌いとかじゃなくて、群れるのが嫌いなだけ…ってあれ?誰かと同じ事言ってるような。。。


弁当を連れにしてとりあえず歩いていたら、屋上に着いた。屋上は人気があるはず。なのに昼になっても誰も居なかった。まったく、春なのに雪が降るかもと本気で思った。でも、少しは考えるべきだった。なぜ、屋上に誰も居なかったのかを。

屋上で春一番の風を感じながら自分で作ったお弁当を黙々と食べた。本当ならと一緒に食べるのに…なんだかちょっと寂しい感じがした。寂しいといえばあたしの家もだ。2年前から一人暮らしをはじめている。理由は親が仕事で今たぶんフランスあたりに住んでいる。連絡は忙しいからこないし。でも、もう慣れちゃったけど…

「ふぁー、ご馳走様でした」
食べ終わったとたん寝転がった。携帯の時間を見たらまだ5限目まで時間があったから昼寝をすることにした。今朝のことがあった所為かすぐ眠りの淵に落とされた。



「行かないで…」
「ごめんね。でも、ママとパパ仕事なのよ」
「じゃ、早く帰ってきてね」
「わかったわ」
小さいころの私とママ。
泣きながら行かないでって縋ったんだっけ?
結局2年たっても戻ってきてないし。
ねぇ、もう私のこと要らないの?
もう、ステラレタノ?


ピシャッッ

「ッイ!!」
突然オデコに痛みが走っり、びっくりして飛び上がった。
「あ、起きた」
まだ痛むオデコを押さえながら前から声が聞こえた。
「だれ…よ……(汗)」
色んなところから変な汗が出てきた。だって、目の前にいる声の主が誰だか分かったから。しかも、並森中最恐最悪の風紀委員長雲雀恭弥だからだ。こ、これって…

大 ピ ン チ !!

「僕の前で授業サボるなんていい度胸だね」
「(アンタもサボりだろッ…!!)」
言ったら咬み殺されるからあえて口に出さなかった。
「しかも、そんな顔で寝てたら襲われるよ」
「はぁ?!」
顔を触ってみたら、濡れていた。
そっか、泣いてたんだ私。
「ちょうどいいや。暇だったから咬み殺してあげるよ」
「マジですかー!!」

次の瞬間、顔の横らへんでシュッって音がした後、ヒラリと数本の髪の毛が空に舞った。
「(怖!!!)」

「ワォ、よく避けられたね」
またトンファーを繰り出そうとする。
とにかく避けようとしたがすくんで逃げられない。
「(に、ににに逃げなちゃ!!)」
無我夢中で立ち上がったはいいのだけど…
「(ッ!!バランスがッ!!)」
受身も取れないまま目を瞑ってしまった。

ドシッッ!

「痛ッ…くない?」
確かにコケたはずなのに体は全然痛くない。
でも、歯をどこかにぶつけてしまってどちらかと言うと歯が痛い。しかも、今気づいたけど何故かあたしの下に何か…何かあるッ!?!?!?恐る恐る目を開けると何と…

「イヤァァァァァァァア!!!!」

素晴らしいってか恐ろしいほど綺麗な顔に唇の横っちょにちょっと出血した傷跡。待って、あたしか!?あたしがやったのか!?歯が痛い理由はこれか!?ってか、マジギレ5秒前?!(古ッ!!)

バシッ!!
ドドドドドドドッ!

大きな音と一緒に大きな足跡が屋上に響いた。
当然だけど、逃げました(エヘッ) 
逃げなちゃ殺される!と思ったあたしは多分一発ビンタいれて逃げた気がする…だって無我夢中で何したかなんか覚えてないし。

下校しようと思い、校庭を歩き校門を目指していたら見覚えのある人物が寄っ掛っていた。

「(も、もしかして!!!(汗))」

そう、そこにいたのは雲雀恭弥だった。頬は赤くなっていてしかも唇の端っこに傷。あたしはそこで動けずになっていた。

しかも奴は口パクで


責 任 取 っ て よ  



春の始まり 災厄の始まり